IMG_1937 / Marianne Bevis
上海マスターズですが、ロジャー・フェデラーの優勝で幕を閉じました。
初戦のマイェール戦では、5度のマッチポイントを凌いで逆転勝利を収めると、その後は尻上がりに調子を上げ、決勝では粘り強いストロークが持ち味のシモンを7-6,7-6で倒して、上海マスターズ初優勝を遂げました。
圧巻が、準決勝のジョコビッチ戦。
ジョコビッチが「これまでの対戦の中でも5本の指に入る出来」とフェデラーを評した様に、ライジングでコーナーを攻め、甘いボールをボレーで仕留めるという華麗で力強いテニスを見せてくれました。
10/13付の世界ランキングでは、2013年5月以来の2位に復帰。
昨年ケガもあり、8位に落ちた時は引退も囁かれていましたが、今年はグランドスラム優勝こそ無いものの、ウィンブルドン準優勝・ツアー4勝を挙げ、完全復活を果たしました。
マレーとナダルが本調子ではない中、錦織・ラオニッチ・ディミトロフなど若手が台頭。
最終戦の出場争いも注目ですが、2015年はBIG4 VS 新世代の争いから目が離せないですね。
現在33歳のフェデラーですが、年齢の壁を感じさせないプレーを続けています。
テニス界の生ける伝説が、これからどんな活躍を見せてくれるのか、本当に楽しみです。
そんなフェデラーの復活を支えた一因が新ラケットであるのは、周知の事実。
長年使用した90平方インチから97平方インチのラケットに変更し、パワーを補いネットプレーの比重を増やす事で、攻撃的なプレーを安定的に繰り出しています。
そのフェデラー使用ラケットが、プロスタッフRF97。
340gの重量から繰り出される重いボールと、その重さを感じさせない振り抜きの良さで、オールラウンドプレーを支えます。
このプロスタッフ97RFですが、ウィルソン史上、過去最大のバックオーダーを抱えています。
バックオーダーとは、「在庫切れで入荷次第発送する」という意味で、全世界的に注文が殺到しているとの事。
改めてフェデラーの存在感の大きさを感じさせられますね。
大人気のプロスタッフシリーズですが、97RF以外に「PROSTAFF 97」「PROSTAFF 97LS」があります。
それぞれの違いを見てみましょう。
PROSTAFF 97
ラケット重量:315g
フレーム厚:22mm
バランスポイント:310mm
長さ:27インチ
ストリングパターン:16×19
PROSTAFF 97RFとの違いですが、ラケット重量が340g→315gと軽量化、バランスポイントが305mm→310mmと重量が軽くなった分、若干トップヘビーになった事が挙げられます。
あとグリップも、97RFは天然レザーに対して、97はシンセティックレザーですね。
スペックはほとんど変わらないことから、一般プレーヤーは97RFよりも97の方が扱いやすいと言えます。
PROSTAFF 97LS
ラケット重量:290g
フレーム厚:23mm
バランスポイント:325mm
長さ:27インチ
ストリングパターン:18×16
PROSTAFF 97LSは、さらなる軽量化を図り、操作性を高めています。
フレームが厚くなりパワーを出しやすい事、ストリングパターンが異なっているのも特徴ですね。
LSの意味ですが、Lが「ライト」・Sが「スピンエフェクト」を表しています。
スピンエフェクトは、スピンを掛けやすくする機能で、ガットの本数を減らすことでボールとの接触時間を増やし、回転量を増大することが出来ます。
スピンエフェクト搭載のラケットは、コントロール性能が若干落ちるという評判もありますが、プロスタッフ97LSについてはコントロール性能を保ったまま、スピンが掛けやすくなっています。
軽量で扱いやすいので、女性やジュニア・軽めのラケットが好きな男性向けのラケットと言えるでしょう。