Novak Djokovic / Kulitat
ツアーファイナルで優勝し、2014年度世界ランク1位でフィニッシュしたノバク・ジョコビッチ。
今季インドア負け無しで、31連勝を記録中と抜群の安定感を誇っています。
ジョコビッチ・フェデラー・ナダル・マレーの4強(BIG4)が長らくテニス界を支配してきましたが、ナダルがケガなどの影響で戦列を離れることが多くなり、マレーも腰の手術後トップフォームに戻るには至っていません。2014年シーズンのバブリンカの全豪優勝、チリッチの全米優勝にも現れているように、BIG4体制が徐々に崩壊してきています。
錦織やラオニッチ・ディミトロフといった若手も急速に力を付け、世代間闘争の様相を呈してきました。
ジョコビッチが王座を死守するのか、若手の奪還があるのか、2015年シーズンも目が離せないですね。
そんなジョコビッチの使用ラケットはヘッド グラフィン スピードプロですが、2014年11月17日以降、そのスピードシリーズに新ラケットが続々投入されています!
グラフィンXT スピードシリーズのスペック
ラケット重量:300g
長さ:27インチ
フレーム厚:22.0mm
バランス:320mm
ストリングパターン:「タテ16×ヨコ16」、「タテ16×ヨコ19」のどちらかを選択。
ラケット重量:300g
長さ:27インチ
フレーム厚:22.0mm
バランス:320mm
ストリングパターン:タテ16×ヨコ19
ラケット重量:265g
長さ:27.4インチ
フレーム厚:22.0~25.0mm
バランス:340mm
ストリングパターン:「タテ16×ヨコ16」、「タテ16×ヨコ19」のどちらかを選択。
※スピード・プロ(SPEED PRO)・スピード・エス(SPEED S)は2015年1月発売予定。
以上が新しいスピードシリーズですが、特に注目なのがストリングパターンを変更できる「グラフィンXT スピード MP A (GRAPHENEXT SPEED MP A)」。
MPと言うのはミッドプラスの意味で、100平方インチ前後のフェイス面積を指します。
また、ストリングパターンはサイドのグロメットを変更することで選択出来ます。
特徴
① グラフィンの強度をさらに高めた「GRAPHENEXT」を使用
グラフィンをシャフトに使用することで、ヘッドやグリップ部分にウェイトを再分配し、安定性とパワーを両立してきましたが、今回のGRAPHENEXTは、強度をさらに30%増し。
ウェイトの配分を促進すると共に、エネルギーの伝達を10%向上することで、パワーとスピードをさらに増しています。
② 2種類のストリングパターンを選択できる
ASP(Adaptive String Pattern(アダプティブ ストリングパターン))が新しく採用されており、何と2種類のストリングパターンを選択することが出来ます。
1つ目が「タテ16×ヨコ16」のパターン。
スピンとパワーを求める場合のストリングパターンになります。
なぜ、ストリングの本数が減ると、スピンが掛かりやすく、パワーが出るのか?
実は、ラケットでボールをヒットした時にガットがずれ、それが戻る時にスピンが掛かるのです。
これをスナップバックといいますが、ストリングが少なくなるとその動きが大きくなり、スピンを掛けやすくなります。
ウィルソンが採用するスピンエフェクトも同じ理屈ですね。
また、ガットが少なくなるとたわみが大きくなり、その分パワーも生まれます。
2つ目が、「タテ16×ヨコ19」のパターン。
これは、コントロールを重視する場合のパターンになります。
ガットの本数が減るとスピン量やパワーは増えますが、その分ブレも生じて、細かいコントロールが付けづらくなります。
スナップバックは縦糸の動きにより発生するので、横糸を19本に増やすことでスナップバックを適度に抑え、コントロール性能を高めています。
グラフィンXT スピードMPとスピード MP Aの違い
最大の違いは、MP Aはストリングパターンを選択出来る所。MPのパターンは16×19になります。
MP Aも通常は16×19のパターンですが、フェイス中央のパターンがより細かくなっています。
また、MP Aの方がサイドフレームの剛性を上げており、それらがMPとの打球感の違いにつながっています。
口コミ・使用感
試打した人の感想やレビューがいくつか上がってきています。代表的なものをまとめてみました。
・前作よりも打球時にパワーが伝わる。
・球離れが良く、打球感がクリア
・振り抜きが良く、スピードを乗せていきやすい
・しっかり振り切ってスピンを掛けられるラケット
・16×16にすると、同じポンド数でもスピンが掛けやすく、飛びが違う。
・16×19ではフラットドライブ系のボール、16×16ではスピン系のボールが打ちやすい。
1月12日以降には、グラフィンXT スピードプロも登場との事。年明け以降も要チェックですね。