Dimitrov QC15 (82) / si.robi
錦織・ラオニッチと共に次世代No.1を目指すディミトロフ。かねてより噂のあったその新ラケットが2015年11月にいよいよ発売されます!
ブルガリアのグリゴール・ディミトロフは1991年生まれの24歳。現在、男子テニス界はジョコビッチ・フェデラー・マレー・ナダルのBIG4が席巻していますが、ナダルが調子を落としフェデラーも34歳となり、世代交代は着実に近付いてきています。
その次世代No.1と目されていたのが、ディミトロフ。2014年全豪ベスト8、全英ベスト4をマークし世界ランクも自己最高8位まで上がりました。このまま順調にトップへの階段を上がっていくと思われていましたが、2015年シーズンは一転。全豪では4回戦まで進んだものの、全仏1回戦・全英3回戦・全米2回戦と早期敗退の連続で、世界ランクも19位まで落としてしまいました。
このスランプの予兆は2014年後半からあり、成績が徐々に低迷。元々ウィルソン プロスタッフ95Sを使用していましたが、バックハンドスライスの精度が上がらないなど悩みを抱えていた様です。
その悩みを解消出来ないまま、2015年シーズンに突入。フェデラーのプロスタッフ97をSラケにしたものや、ヘッドのラケットなどを黒塗りで使ってみたものの、やはりウィルソンのラケットが良いと戻ってきました。その後自身も開発に参加して完成したのが、プロスタッフ97Sになります。
特徴・機能
① フレーム形状を変更!コントロールとパワーが融合したラケット
プロスタッフ95Sではコントロールを重視したボックス形状でしたが、プロスタッフ97Sは、ボックス形状とパワーを出せるラウンド形状を組み合わせたハーフ&ハーフの形状を採用。コントロールとパワーが融合したモデルに仕上がっています。
② プロスタッフ初のトップヘビーモデル
プロスタッフ97が315g、バランスポイントが310mmに対し、プロスタッフ97Sは310g、335mmとかなりトップヘビーになっています。これはディミトロフの要望で、こうすることでラケットのサイド部分が走り、伸びるスライスが打ちやすくなります。また、フォアハンドもボールを押さえこんで、スピンを掛けやすくなります。
スペック
重量:310g
長さ:27インチ
フレーム厚:19.5mm
バランスポイント:335mm
ストリングパターン:タテ18×ヨコ17
ちなみに、プロスタッフ97SのSは「スピンエフェクト」を表しており、ストリングの横糸を縦より少なくすることでスピンを掛けやすくするウィルソンのテクノロジーです。
口コミ・インプレ
発売前ですが、一部で試打情報も上がってきています。ディミトロフ仕様だけあって、上級者向けの使い手を選ぶラケットですが、スライスも駆使するオールラウンダーには是非試して頂きたい1本です。
ウィルソン プロスタッフ97Sですが、いかがだったでしょうか?
この夏には、コーチのロジャー・ラシード、交際していたマリア・シャラポワとも別れ、心機一転のディミトロフ。かつての輝きを取り戻すことが出来るか、新ラケット プロスタッフ97Sと共に要注目ですね。